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8月の内航主要60社、貨物船・タンカーとも増加

2017年10月16日 (月)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)がこのほど発表した、内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、8月の貨物船輸送量は1745万7000トンで前年同月比5%増加、油送船(タンカー)の輸送量は1019万8000トン(キロリットル)で6%増となった。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は前年が台風発生による輸送障害を受けており、ことしは台風の影響を前年ほど受けずに順調な輸送が続いたことから4%増加した。

原料はセメントの出荷の回復に伴う増加が見られたが前年並み。燃料は10%増、前年同月は台風による輸送障害で石炭火力発電所向け輸送が低迷したが、ことしは順調に推移した。紙・パルプは23%増加した。前年同月は入渠船が多く、台風による配船の狂いもあり輸送は低水準だった。段ボール古紙などが増えた。

雑貨は、北海道発の農産物の輸送が始まったことに加え清涼飲料水の輸送も好調で6%増加。自動車は新型車販売が好調で7%増。セメントは五輪需要で関東への輸送が県庁なほか、前年同月に比べて台風の影響は少なく7%増加。

タンカーのうち、黒油は前年同月み相次ぐ台風の影響による輸送障害や製油所の定修の影響が見られたが、ことしは台風の影響は少なく製油所間転送が増加した。一方で石油火力需要の減少があり6%減となった。

白油は、前年同月が製油所の定修や台風による影響があったが、ことしはそうした影響がなく11%増加した。ケミカルは8%増、輸出用製品の製油所間転送により増加した。

高圧液化は12%増、定修はほぼ終了した。LPGは前年が製油所の不具合による大幅減となったが、ことしはなかったため2ケタ増となった。エチレンも好調に推移した。

高温液体は6%増加。アスファルトの増加が全体を押し上げた。前年7月に駆け込み需要があり、前年8月は輸送量低調となった。ことしは輸送が通常に戻った。

耐腐食は107%。苛性ソーダが堅調に推移。酢酸は前年の熊本地震の影響から回復して増加した。