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鉱工業生産指数、前年比12か月連続で上昇

2017年11月30日 (木)

調査・データ経済産業省が11月30日に発表した10月の鉱工業指数(速報)は、前年に比べ生産、出荷、在庫、在庫率が上昇した。基調判断は「生産は持ち直しの動き」で12か月連続で据え置いた。

(出所:経済産業省)

生産は季節調整済指数103、前月比0.5%上昇、前年同月比は5.9%上昇で12か月連続で前年同月比上昇が続いた。7-9月期の指数値は102.5で、第4四半期(10-12月期)は前期よりも高い水準からスタートする。

ただ、10月初旬段階の生産計画の調査結果では前月比4.7%上昇が見込まれるという結果だったが、汎用・生産用・業務用機械工業や電気機械工業などの生産計画が大きく下方修正され、生産は小さい伸びに留まった。

出荷は、指数値98.8、前月比0.5%低下で前年同月比は2.6%上昇。7-9月期の指数値は100.4だったため、それと比べると10-12月期は低い位置からのスタートとなる。昨年後半の比較的堅調な出荷の推移とは変わって、ことしに入って前月比の方向が毎月入れ替わる状態となりつつも、低下幅より大きく上昇することが繰り返され、8月は前年水準を大きく上回る水準となっていた。しかし、その後9月、10月と2か月連続の低下となり、指数水準的には昨年の10-12月期のレベルになっている。

11月上旬に実施した11月、12月の生産計画調査結果では、11月は前月比2.8%と大きな上昇を見込むという結果になった。12月はさらに伸び、前月比3.5%上昇する。

ただ、11月の伸びは10月の生産実績が計画から大きく下方修正されたため大きく見えている部分があり、その分割り引く必要があるという。また、この11月の見込み値に含まれる、上方バイアスを補正すると、前月比マイナス0.1%程度の低下となるという計算結果だった。12月の生産計画は、「ことしの『翌月見込み』としては最も高いものとなっており、その点は評価できる」としている。