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NECが新技術、自動運転車100台でも通信遅延0.1秒以下に

2018年2月6日 (火)

話題NECは5日、100台規模の交差点周辺を走行する自動運転車が、自動車や通信端末がLTE無線基地局に接続する際に生じる通信遅延を0.1秒に抑える技術を開発した、と発表した。

倉庫・工場内の自動搬送車や宅配・検査のためのドローンの自動運行(飛行)が実用化されつつある中、これらの運用に欠かせないモバイルネットワークはエリア内の端末数が増えるに連れて通信遅延が増加するため、100台規模で自動車が集まる事故の多い交差点などでは、通信遅延が重大事故を引き起こしかねない。

そこで、NECは通信端末ごとの通信の流れから「緊急度の高い通信端末」を特定し、無線基地局で割り当てる帯域や通信時間を瞬時に緊急度の低い通信端末との間で調整する「適応ネットワーク制御技術」を開発。

(出所:NEC)

実在する交通環境で自動運転を想定し、100台の移動する車両と100台のスマートフォンがLTE無線基地局に接続する環境下でシミュレーションを実施、0.1秒以下の遅延で通信が成功する割合を従来の5倍以上となる95%となることを検証した。

同社は今後、自動車の自動運転だけでなく、工場や倉庫における自動搬送車、警備ロボット、災害時の調査ロボット、検査や宅配のためのドローンの自動運行など、さまざまな領域の社会システムに応用するために実証・製品化を進めるという。