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豊田通商、国内外で安全性高い卵の供給体制構築

2018年4月4日 (水)

ロジスティクス豊田通商は4日、鶏卵業界大手のイセ食品(埼玉県鴻巣市)に出資したと発表した。両社でさらなる協業・事業の加速化を目的に、イセ食品発行済み株式を豊田通商に一部譲渡した。これに伴い、4月1日付で、豊田通商からイセ食品へ社外取締役を派遣する。

イセ食品は、1912年創業の鶏卵メーカーで、種鶏や親鶏の育成から採卵、パッキング、配送までの全工程を自社で一貫して行う「徹底した品質管理」を強みに、同社ブランド「森のたまご」など安心・安全なたまごを生産している。

北米・中国にも鶏卵生産事業を展開しているほか、2015年には東京、17年にはベトナムで先端技術の指導や協業を目的とした「たまごサミット」を開催し、国内外での鶏卵ビジネスの発展に貢献してきた。

イセ食品と豊田通商は13年に業務提携・合弁契約を締結し、茨城県八千代町に120万羽規模の養鶏場「エッグドリーム八千代」を設立し、共同でたまごの安定供給と、地域に根差した畜産経営に取り組んでいる。

現在、たまご業界では後継者不足により生産者が減少する一方で、日本国内の消費量は食生活の多様化に対応して、安定的に推移しているが、今後、減少が想定される供給量の受け皿として、国内養鶏シェア25%(1人当たりのたまご消費量4個中の1個に相当)にあたる3000万羽の飼育を目指し、飼養規模の拡大を図る。

また、食の安全へのニーズは世界規模で年々高まっていることから「国内外での安全・安心なたまごの安定供給に向けた体制の構築が不可欠」と考え、ASEAN、インド、中国など海外でも、たまごの安定供給に取り組む。あわせて、鶏卵生産事業以外でも、畜産・農業・食品関連の周辺ビジネスへの拡大も視野に事業展開を行っていく。