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矢崎エナジーシステム、タイで求荷求車マッチング

2018年5月22日 (火)

サービス・商品矢崎エナジーシステム(東京都港区)は21日、タイで現地企業と組み、6月から求荷求車サービスを開始すると発表した。

国内で求荷求車サービスを運営しているトラボックスと協業し、3社共同で荷主と運送会社のマッチングツールを提供する。利用者間で生じる実際の運賃取引には介在せず、情報のマッチングのみを行うが、オプションとして運賃保証サービスも用意する。

同国では交通渋滞が慢性化し、事故の増加や貨物の配送遅延、紛失・破損などの輸送品質などが課題となっていて、世界銀行が発表する物流の効率化指標(LPI)は世界45位と出遅れている。

タイ政府も物流コストの抑制を打ち出し「GDPに対する物流コスト比率」を2016年の14%から12%以下に抑える計画を策定したほどで、矢崎エナジーシステムは「輸送品質と物流生産性の向上」が必要だとして、同国で商用車向けテレマティクスビジネスを展開するDTCエンタープライズ(バンコク)との事業化方針を決定した。

その後、国内で求荷求車サービスを運営するトラボックスに協業を打診し、合意。荷主に対しては登録料・サービス料ともに無料とし、運送会社からは登録料として1000バーツ、サービス料として月額1000バースを徴収する。

まずは6月21日から荷物単位で単発的に発生する荷物情報のマッチングと、一定量を継続的に運んで欲しい荷主に提案や見積もり提出するサービスを開始する。

12月21日からは第2段階として、求車情報と求荷情報からデータサーバー側で運送会社の業務条件に見合った荷物情報を自動検索して運送会社にアウトプットする機能、GPS情報やGPSの空車情報と連動し、荷主に位置情報や配送状況をリアルタイムで提供するとともに、空車情報を優先した荷物情報を自動検索できるサービスをリリース。

このサービスではDTCや矢崎のGPSユーザーが、GPS側のWEB画面に自社車両配送ルートに沿った新規荷物情報をポップアップ表示できるようにする。

また、過去の求荷求車情報やGPSの累積データをもとに、AIを活用することで荷主や運送会社の業務条件にマッチした新規需要予測情報を提供し、既存業務での配送計画を加味した新規荷物情報の提供や、最適配送ルートの立案を支援するサービスを開始する。

3社は9月21日に新会社「TR@MOVE」(トラムーブ)を設立し、DTC社長のトサポール・クナパムシリ氏が新会社の社長を兼務する。初年度は3000社の会員獲得を目指す。