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灯油配送効率化へIoT灯油メーターで実験

2018年6月14日 (木)

調査・データエア・ウォーターは14日、愛知時計電機と共同で7月1日からIoTを活用した灯油メーター自動検針の実証実験を行うと発表した。

寒冷地では家庭・施設ぼとに灯油タンクを屋外に設置し、灯油ローリー車が客先まで配送、給油することで灯油を届けているが、ドライバー不足やドライバーの高齢化か?進む中、タンクの灯油残量を事前に把握して計画的に配送することは難しく、灯油残量の可視化か?課題だった。

そこで「ハローガス」ブランドで灯油ビジネスを展開するエア・ウォーターと、寒冷地の集合住宅で使用される燃料油の計測に適した「灯油メーター」を取り扱う愛知時計電機は、共同でIoT技術を活用した灯油メーター自動検針の実証実験を行うことにした。

エア・ウォーターは北海道・東北を中心に、全国25万軒の顧客を持ち、LPガスや灯油をハローガスブランドで展開。愛知時計電機は水道メーター、ガスメーター製造などの流体計測技術を核に、独自のセンサーとシステム、サービスを提供している。

実証実験では、札幌市内の集合住宅1棟で各戸に灯油メーターを取り付け、NCU(ネットワークコントロールユニット)に接続。LPWAの通信規格のひとつ「Sigfox」を利用し、灯油メーターから検針値をクラウド上にアップロード、検針値から推定した残量レベルと実際の残量を比較することで、残量監視の精度を確認する。

検針値とともに提供される電波強度や通信品質の指標を評価することで、無線通信の信頼性を評価する。こうした仕組みによる灯油残量レベルの把握は、一般家庭向けの燃料業界では初めての取り組み。検針コストや配送合理化による業務コストの削減効果についても検証する。

実証実験の結果を用い、愛知時計電機はIoTを活用した灯油メーター自動検針システムを構築、灯油切れの未然防止と配送効率化を実現するデータサービスの提供を目指す。エア・ウォーターは、共同システム開発で灯油販売事業者の配送課題に取り組む。