ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

トラスコ中山の物流拠点で来年2月までテスト

GROUND、自社開発AI物流ソフトの共同実験着手

2018年7月12日 (木)

調査・データGROUND(東京都江東区)は12日、拠点間・拠点内の在庫配置を最適化するなどの機能を持つ独自開発中のAIシステムを用いた実証実験をトラスコ中山と共同で行う、と発表した。

同社は拠点間在庫最適化、拠点内在庫配置最適化、リソース配分最適化、シナリオプランニング――の4機能と可視化ツールで構成するAIシステムを「ダイナミックアロケーションシステム」(略称DyAS)と名付け、開発に取り組んでいるが、このシステムが新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に選ばれたことを受け、7月上旬からDyASを用いた「物流センター在庫・リソース配置支援ソフトウェアの共同実証」を開始する。

トラスコ中山は、物流センター17拠点とストックセンター5拠点を含む99か所の国内拠点と、タイ・インドネシア・ドイツに海外拠点を展開し、プロツール(工場用副資材)の即納体制の強化に長年取り組んでいて、10月には同社最大の物流センター「プラネット埼玉」(埼玉県幸手市)の本格稼働を控える。

DyASを活用した実証実験は、既存拠点の「プラネット東関東」(千葉県松戸市)で行い、GROUNDが提供する自動搬送ロボット「Butler」(バトラー)の導入と併せて先進的な物流インフラの構築を目指す。

7月上旬から19年2月20日までの期間、業務ナレッジ、内部データ・外部データをDyASが蓄積・統合・解析し、在庫保管効率や物流作業効率を向上するための在庫配置や人的リソース配分を算出・可視化する。

管理者がノウハウや経験をベースに行ってきた日々の入出庫量の予測、スタッフのシフト組みや作業調整など、高度で複雑な判断を素早く正確に支援し、トラスコ中山が強みとしている在庫機能の強化につなげる。

DyASを構成する4モジュールのうち、拠点内在庫配置最適化とリソース配分最適化、可視化ツールを使用する。