ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

創業400年の酒類商社、新宿に複合型物流拠点竣工

2018年7月23日 (月)
空白

フード寛永元年(1624年)創業でネット販売にも力を入れる老舗酒類商社「赤坂四方」の新たな流通拠点が24日、東京都新宿区大京町に竣工する。倉庫・配送センターとして始まった建築計画だったが、高い容積率を生かして収益性を高めるため、酒類流通倉庫、事務所機能、共同住宅、店舗を併設する複合施設として建設された。設計・施工は高松建設が受け持った。

同社はこれまで新宿・若松町に配送センターを構えていたが、道路収用に伴い移転が必要となり、大手化学工業会社の跡地(1392平方メートル)を活用して建築計画がスタート。当初から計画していた倉庫・配送センターだけでなく、容積率を活かして倉庫・事務所・店舗・マンションを併設する複合施設案で建築を進めることとなった。

既存建物の地下外壁を工事用の山留壁として利用しながら作られた地下2層深さ13メートル、床面積1600平方メートルの地下空間は、温湿度が安定していることから、ワイン、日本酒の冷蔵地下倉庫とするなど、機能性を追求して計画。

地上階は間口に対して奥行きの長い敷地形状を活かすため、道路に面した1階部分に諸機能のアプローチ、店舗、上階に共同住宅、敷地奥に流通・事務所機能を配置し、諸機能を立体的に見て合理的な配置となるよう心がけたという。

1階部分は異なる機能のアプローチが集中する部分となるため、統一感のある外観となるようゲート状のデザインとしてまとめ、大型トラックが出入りするために必要となる天井高を、住宅用のエントランスホールや店舗に活かして開放感を出した。

完成した建物は鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造で地上9階・地下2階建て。延床面積は4443平方メートルとなっている。