ロジスティクス日本郵便は4日、都内で記者懇談会を開催した。冒頭、同社社長の小池信也氏が挨拶し、コロナ禍で中止となって以来の懇談会の開催を喜ぶとともに、社内の多様な意見を聞いてほしいと語った。
懇談会では、郵便・物流事業統括、郵便・物流業務、郵便・物流ネットワークを管掌する五味儀裕常務執行役員が、点呼不備の問題について「現場でどのように業務が行われているのか、本社でもしっかり把握していかなければならない」と述べた。これに対し、リスク・コンプライアンス統括、情報管理・マネーロンダリング対策室を管掌する長谷川篤常務執行役員も、「コンプライアンス担当からも、どのような点呼機器を使うべきかなどの、実務に沿った検討指導を進める」と語った。
また、五味氏は「社内のコンプライアンス体制を整えるとともに、総合物流企業としての厚みを作っていかなければならない」とし、豪・トールの流れを汲むJPロジスティクス、JPロジスティクスグループと、2025年12月に資本業務提携を行ったロジスティードの連携を強化し、国際・国内の物流を強化していくとの展望を明かした。
同じく郵便・物流業務、郵便・物流ネットワークを管掌し、業務の効率化・コスト圧縮を進めている橘佳紀常務執行役員は、「ユニバーサルサービスとしての郵便制度は維持しなければならない」としながらも、「世界でもトップクラスの日本の郵便制度を、現在のまま維持していくのは難しい」との見解を示した。電子メールなどのデジタルメディアの普及に伴い、郵便の利用は減少し続けている点に触れ、「利用が減っているだけでなく、国内の人口も減少し、経済もシュリンクする状況で、これまでのような手厚いサービスを続けていくことが妥当なのかという議論が必要だ」と指摘した。
さらに、「すでに海外で行われているような、コミュニティー宛てにまとめて郵便物を配達し、各自が受け取りに行くような形もあり得ると思うが、そうしたサービスの簡素化を良しとする世論が醸成されなければ受け入れられないだろう」と語った。業務効率化の面では、郵便番号7桁化に伴い自動化が進んだハガキなどの仕分けに対し、現在伸長している「ゆうパケット」はまだ自動化が途上の分野。橘氏は、この領域の自動化・効率化も進めていく方針を示した。
郵便・物流事業統括、郵便・物流営業、ロジスティクス事業を管掌する田中豊常務執行役員は、「郵便の利用が減る中で物流事業を伸長させていかなければならない。特にBtoB領域での成長が必要」と強調した。荷主企業からの問い合わせも増えており、拠点の開発が必要とする一方で、建築資材、人件費などの高騰により、新拠点の建設は右肩上がりであるとし、既存拠点の再開発なども行いながら、ニーズに応じた物流を提供すると述べた。
全体を通して、郵便事業の売り上げ減少に対する強い危機感が示され、国際物流やBtoB領域といった代替事業の強化を急ぐ声が多く聞かれた。(土屋悟)
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