ダブル連結トラック本格導入、許可基準25mまで緩和

話題国土交通省は29日、ダブル連結トラックの省人化効果や走行の安全性が確認されたとして、特殊車両通行の許可基準を緩和し、同日から新東名高速道路を中心に本格導入をスタートすると発表した。

ダブル連結トラックは、1台で通常の大型トラック2台分の輸送が可能な車両で、国交省は「生産性革命プロジェクト」に位置づけ、2016年10月から実証実験を進めてきた。

実験の結果、通常の大型トラックと比べてドライバー数が5割、CO2排出量も4割それぞれ削減できることを実証。カーブ区間の急ブレーキは発生しておらず、横揺れやふらつきの発生も確認されていないとして、本格導入に踏み切った。

これを受け、同省は特殊車両通行許可基準（通達）を改正。ダブル連結トラックなどフルトレーラ連結車の車両長の限度を現行の21メートルから25メートルへ緩和し、走行対象路線に「主たる経路が新東名区間（海老名～豊田東）」と規定、車両の技術要件にアンチロックブレーキシステム、車線逸脱警報装置、ETC2装着などを盛り込んだ。車両を運転するドライバーには「大型自動車免許5年以上保有、牽引免許5年以上の保有、2時間以上の訓練の受講」などを義務付ける。

また、積載効率を高めるため「自動車運搬用セミトレーラ連結車が運搬する自動車を、後方にはみ出して積載して通行する場合の車両長に関する基準」を新たに設定する。

今後はダブル連結トラックの利用促進に向け、高速道路SA・PAで優先駐車マスの整備や、物流事業者のニーズを踏まえた対象路線の拡充などを進めていく。