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ヤマト新EV配送車、高い作業性・操作性が特徴

2019年3月27日 (水)

ロジスティクスヤマト運輸が、ドイツポストDHL傘下のストリートスクーター社と共同開発した電動の新たな集配車両。CO2排出量や走行時の騒音など環境負荷の低減、自動運転やAIなど先進技術との親和性が高いというEVの特徴に加え、「安心・安全で働きやすい労働環境の実現に向けた仕組み」(ヤマト運輸)を備えているのが特徴だ。

集配車両である以上、最も重要な要素の一つが「高い作業性」となるが、新車両は人間工学を”追求”し、運転席シートドア側の座面をフラット化して運転席へのスムーズな乗り降りを実現するなど、運転時・乗降時の身体への負担を軽減できるよう配慮。荷台は三方開きで、荷台に乗り込まないまま荷扱いできるようにし、腰への負担を軽減する。荷台にはLED照明を設置し、夜間の荷扱い作業時も想定した。

操作性はどうか。車両規格は普通免許保持者であれば誰でも運転することが可能で、中型免許は不要。小型ワンボックスや普通乗用車に近い車両サイズのため、車幅の狭さ、全高の低さ、回転半径の小ささが特徴的で、扱いやすさと安全性を両立。年齢、体格、性別、経験、イメージなどによるトラック運転への不安を抑え、「幅広く働く機会」を提供してくれる。

環境性能についても、CO2排出量と安全性能に焦点を当てた高い性能を持つ。CO2排出量と走行時の騒音の低減だけでなく、動力を切ることで自動的にパーキングに入る機構を搭載し、自走事故を防止。クラウドでリアルタイムに運転状況や故障などの情報を取得する仕組みを持ち、安全の向上に寄与する。

また、錆びず、傷にも強い着色プラスチックの車体を採用し、ディーゼルに比べてメンテナンス工程がシンプルで費用を抑制できる点も、ほかの車両と差別化された点だ。さらに、将来の自動運転やAI搭載などを見越し、拡張性に配慮している点も、大量導入の壁を低くした要素となろう。

▲ヤマト新EV配送車

■車両スペック
全長:4700ミリ
全幅:1830ミリ
全高:2250ミリ
車両重量:2850キロ
最大積載量:600キロ