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日本郵船、物理探査事業への参入表明

2019年4月1日 (月)

ロジスティクス日本郵船は1日、共同出資先のオーシャン・ジオフロンティアが石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と新三次元物理探査船の業務委託契約を締結し、物理探査事業へ本格参入すると発表した。

日本周辺海域で新たな油ガス田の発見が期待される中、同社は日立製作所、PGSジオフィジカルとともに、JOGMECによる「新三次元物理探査船」の調達先公募に応札。昨年12月にオーシャン・ジオフロンティアを設立し、調達先として選ばれた。

これにより、オーシャン・ジオフロンティアは数千メートルの海底に存在する石油・天然ガスを探すため、エアガンと呼ばれる装置から音波を発し、海底面や地層の境界からの反射波を本船が曳航する8キロ超の長さのストリーマーケーブルで捉え、地下のデータを取得。これを解析することで、地下構造を把握する。

▲本船イメージ

オーシャン・ジオフロンティアは、JOGMECが所有する新三次元物理探査船を用い、国内石油天然ガス基礎物理探査の実施、これに伴う船舶運航、本船の保守管理、地質のデータ取得・処理、調査に必要な機器の導入業務――など幅広い業務を受託する。期間は最大10年間で、単年度ごとに更新される。

今後、オーシャン・ジオフロンティアを通じてエネルギーバリューチェーン最上流だ物理探査事業に参入し、新分野の経験や技術的知見を蓄積する。さらに基礎調査以外の契約受注も視野に入れ、事業拡大に取り組む。日本郵船

▲エネルギー輸送事業のバリューチェーン

三次元物理探査船
建造年:2009年
船舶寸法:全長102.2メートル、幅40メートル、喫水7.4メートル
総トン数:1万3721トン
最大搭載人員:70人
速力:18ノット(最大)