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通関・出荷管理プラットフォームの提供開始

マースク、19年末までに欧7か国で通関デジタル化

2019年4月30日 (火)

ロジスティクスA.P.モラー・マースクは4月30日、オンライン通関・出荷管理プラットフォームを提供し、同社がマースクのブランドで取り扱うすべての貨物を対象として、英・独・仏など欧州7か国で2019年末までに「デジタル海上通関手続き」を開始すると発表した。

国際貿易では、取引される商品が「合法的に出入りしていること」を保証するため、広範で数多くの関税規制や法規制の対象で、ひとたび遅延が発生すると計画全体が影響を受けることになる。この遅れは保管コストの増大や罰金の発生を引き起こし、輸入業者と輸出業者にとっては「さらなる問題を引き起こす」ことになりかねない。

マースクのビンセントクラークCOO

マースクが提供する新たな仕組みは顧客による輸出入申告をタイムリーで効率的に処理できるようにするもので、同社のビンセントクラークCOO(最高執行責任者)は「完全なガバナンスと法令順守のメリットを(サプライチェーンの)下流に提供することになる。1回の利用時間はわずか5分だ」と説明する。

言い換えれば顧客の時間、お金、頭痛の種が、取引の仲介者の数を3、4から1に減らすだけでなく、その後の取引手続きにかかる時間を短縮する事務処理も減らすことができる。ビジネスを成長させることにつながるだろう。マースクのビンセントクラークCOO

マースクはデジタル海上通関手続きの提供開始に向け、2年間かけてドイツでこの出荷管理プラットフォームを試験運用してきた。顧客として利用した製紙会社の出荷部門担当者はこう話した。

ほかの業務部門に連絡することなく、1つのオンラインプラットフォームのみで予約できたのがよかった。(自ら現地言語を使わなくても)現地の言語が優先されるかたちでマースク社内の担当部門間が連携してくれた。関連部門によって提供された税関ブローカーサービスは素晴らしかった

当初の提供国は英独仏とオランダ、スペイン、デンマーク、ポーランドの7か国。

(オンライン通関・出荷管理プラットフォームの説明動画)