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SB・ヤフー、狙いはアスクルの物流事業か

2019年7月22日 (月)

話題アスクルは22日、同社株式を議決権ベースで45%握るヤフーが株主権を行使する意向を示していることに対し、「自らの都合に合うように資本の論理を振りかざす暴論」「(ヤフーがアスクル・岩田彰一郎社長の)再任に反対する真実の理由は、LOHACO(ロハコ)事業の移管を行いやすくするための社長人事への介入であることは明らか」などと激しく反発した。また、一連の交渉過程でソフトバンク側が「関係者」と協議した際、アスクルの物流事業をソフトバンクに吸収することも検討していたことがわかった。

岩田氏の社長再任に反対する意向を示しているヤフーは7月18日、アスクルが開いた記者会見を受け、株主権行使の理由が「アスクルの数年にわたる業績低迷の早期回復」にあると説明した。

これに対し、アスクル側は「火災や物流クライシスは特殊要因」であること、「岩田社長を含む現経営陣が適切に対処した結果、業績が回復基調に戻っている」ことなどの認識を示した上で、これらの「一時的な業績悪化の責任を役員1人のみに負わせる理由にならない」と反論。

さらに、ヤフーがロハコ事業の譲渡を申し入れたことについて、ヤフー側が18日に「当初はアスクルとしてそもそも譲渡をする考えがあるのかの意向をうかがったにすぎない」と説明したことを受け、アスクル側はこれまでの経緯を説明しながら「意向をうかがったにすぎないなどというのは明らかに虚偽であると認識している」と主張した。

ヤフーからアスクルへ派遣されている役員は「2018年12月3日」、アスクルの玉井継尋執行役員CFO(コーポレート本部長)らに対し、「(18年)11月30日に関係者で再協議(した結果)、アスクルからロハコを分社化する方向でアスクルに申し入れる方向を決定」したと報告。

また、ロハコ事業を分社した場合に「アスクルの物流事業はソフトバンクに吸収する意見も出た一方、岩田社長による反発や、メーカーをはじめとした取引先が分社後にきちんとついてくるか、などが課題として(ソフトバンク社内で)協議された」とも話したという。

「アスクルの物流事業をソフトバンクに吸収する意見」が出たことの事実関係や真意を問うため、ヤフーに連絡したところ、同社は「現時点では7月18日に発表したリリースの内容以外にコメントできない」と回答した。

ソフトバンクが保有するアスクルの株式は45%。岩田氏の社長再任に反対する同社の動きには、アスクル株を15%保有するプラスも同調する方針を表明しており、8月2日に開かれるアスクルの株主総会で、岩田氏の再任議案が否決されるのは避けられそうにない情勢だ。

EC事業の強化に向けて連携を強めてきたソフトバンクとヤフーにとって、アスクルの物流基盤は、アマゾン、楽天との競争に勝ち抜くために重要な役割を果たすものとみられる。ソフトバンクの真の狙いが、アスクルの物流事業であったとしても何ら不思議はない。