アパレル伊藤忠商事は19日、伊藤忠欧州会社(英国ロンドン)とともに英国大手アパレル製造・卸のブラムホープグループホールディングス(英国ハスウェイト)の全株式を取得することに合意し、売買契約を締結したと発表した。
ブラムホープ社は2000年設立のアパレル企業で、英国屈指の小売企業である「マークス&スペンサー」を主力販売先としている。レディスインナーウェア、メンズシャツを中心に、パンティストッキング、ランジェリーなど幅広く取り扱い、欧州経済危機下でも順調に業績を伸ばしている。
英国での洗練された商品企画力に加え、インド、スリランカ、カンボジアの自社工場、ASEAN諸国の提携工場など豊富な生産背景を強みとしており、高品質で価格競争力のある商品を生産、供給している。特にカンボジアには、他社に先駆けて進出した。
伊藤忠商事はマークス&スペンサーとのビジネス拡大、中国以外のアジアでの新たな生産拠点の獲得などを期待し、株式買収を決めた。
今後はブラムホープ社の企画・生産プラットフォームをフル活用し、伊藤忠欧州会社を通じて欧州の有力小売業者に対する繊維製品の販売を加速させる。また、ブラムホープ社の生産背景をASEAN地域の重要生産基地の一角に位置付ける。