国際鴻池運輸は5日、フィリピンの空港グランドハンドリング大手「マクロアジア・エアポートサービス」(MASCORP)の親会社「マクロアジア・コーポレーション」(MAC)と資本提携することで合意し、株式譲渡契約を締結した、と発表した。両社は、グランドハンドリング業務を手掛ける互いの子会社の株式を取得する。
鴻池運輸は、空港事業が抱える人材不足の課題を、外国人技能実習生の受け入れと育成規模拡大によって解決し、将来的には海外展開を見据える。一方のMASCORP社も、フィリピン国内の高い評価と業績を背景に、海外展開を視野に入れており、両社は、共同運営による人材育成の強化とノウハウの共有が互いの成長につながるとの見方で一致した。今後、鴻池運輸はMASCORP社からの技能実習生を積極的に受け入れ、本格的な外国人人材の活用を目指す。
KONOIKEグループでは、グループ10社が国内6空港で旅客ハンドリングとグランドハンドリング業務を受託しており、今後も訪日旅行客の増加と空港滑走路の増設などにより、さらなる成長を見込む。2030年までに空港事業の売上を現在の2.1倍とするため、人材確保・育成と海外展開に向けた提携やM&Aを最重要戦略に据えている。