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佐川HD、次世代型物流施設を報道陣に公開

2020年1月29日 (水)

拠点・施設SGホールディングスは28日、新砂(東京都・江東区)に建設中だった次世代型物流施設「Xフロンティア」が竣工し、報道陣に公開した。

同施設は、関東圏の中継センター4拠点と、営業所の中で小規模中継も行っている5か所を集約することで、効率的な輸送ネットワークを構築し、スピーディーな輸送を実現。総工費840億円(うちマテハン費は260億円)を投じて建設された大型施設の延床面積は17万平方メートル超と、同社グループでも最大級の基幹施設となる。

「Xフロンティア」には、佐川急便、佐川グローバルロジスティクス、SGムービング、SGHグローバル・ジャパンのグループの主要会社4社が入居する。各社機能を集約するうえに、佐川急便が宅配便の中継センターを設けることで、ここから全国へ直送便を発送することが可能になる。

今回報道陣に公開されたのは、2月から稼働するSGHグローバル・ジャパンの国際物流拠点と、4月から稼働する佐川グローバルロジスティクスが入る5階部分のみ。SGHグローバル・ジャパンの使用面積は2600坪で、うち半分の面積を保税倉庫が占める。越境ECの取扱量は1日あたり1万5000個、輸入は2万個になる見込みで、隣接するロジスティクスセンターでは、4月から無人搬送機や自動棚搬送ロボットなどを導入し、省人化を図る。

▲説明会に登壇したSGホールディングスの荒木秀夫社長

説明会で登壇したSGホールディングスの荒木秀夫社長は(1)輸送力の強化(2)新たなソリューション(3)SDGs(持続可能な開発目標)への貢献――の3つを「Xフロンティア」が提供する価値として挙げた。

質疑応答では、災害時の対策について、佐川急便の本村正秀社長が「発電機と燃料9万リットルのタンクを2基備えており、(災害発生時から)3日間は稼働可能となっている」と回答。フルフィルメント事業の今後の展開については、佐川グローバルロジスティクスの森下琴康社長が「(同様の設備をもつ)蓮田営業所は小規模展開だが、Xフロンティアは大口顧客にも対応する。ただし、スタートアップも含めた小規模EC事業者にも、すでに反響を得ている」と手応えを語った。

Xフロンティア施設概要
所在地:東京都江東区新砂3-2-9
アクセス:首都高速湾岸線「新木場」3.3キロ、首都高速9号線「枝川」2.8キロ
敷地面積:7万3261平方メートル
延床面積:17万1029平方メートル
構造・規模:鉄骨造7階建て
入居会社(テナント除く):佐川急便、SGムービング、佐川グローバルロジスティクス、SGHグローバル・ジャパン