国交省、コンテナクレーンの逸走防止対策を強化

行政・団体国土交通省は23日、強風を原因とするコンテナクレーンの逸走防止対策を強化するため、「コンテナクレーンの逸走防止のためのモデル運用規程」を策定した。

これまでの主要な逸走事故を分析した結果、コンテナクレーンの運用管理に用いる風速の考え方と安全対策の周知、作業中止などを判断する責任者の明確化、走行ブレーキやレールクランプなど逸走防止に使われる装置の機能維持、荷役関係者の逸走防止対策の知識の向上、逸走防止関連の技術開発の促進――などが課題となっていることが分かった。

このため、2010年9月にはコンテナクレーンを含む荷役機械の逸走防止に対する性能や措置など、「港湾の施設の技術上の基準を定める省令」や、関連する告示の一部改正を行った。

モデル運用規程は、省令、告示で定めた逸走防止対策の運用の考え方を示したもので、コンテナクレーンの設置者などが実施する運用規程の整備・見直しを行う際のモデルとなるもの。策定に際しては、会議などによる港湾関係者の意見を踏まえ、管理基準となる風速の設定や管理基準に達した場合の措置、作業などの責任者の設定、逸走防止のための装置の維持管理、研修の実施などの具体的な考え方をまとめた。

国交省では「今後も、運用規程の整備・見直し状況適時フォローアップを行うとともに、すでに開発を行った風向・風速情報の運営・管理システムの表示器のタブレット化などの技術開発を促進していく」としている。

■コンテナクレーンの逸走防止のためのモデル運用規程
http://www.mlit.go.jp/common/000221196.pdf