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横浜冷凍、気仙沼に災害対策施した最先端の加工場

2020年4月24日 (金)

フード横浜冷凍は24日、宮城県気仙沼市で3代目の拠点となる水産加工・保管施設「新気仙沼ソーティングスポット」(仮称)を新設することを発表し、同日起工式を行った。2021年6月末の竣工を目指して建設を進める。

▲竣工イメージ(出所:横浜冷凍)

同施設は、気仙沼漁港などに水揚げされるサンマ、サバ、イワシ、イサダ、カツオ、ビンチョウマグロ、ブリなどのあらゆる魚種の選別、箱詰め、急速凍結などの作業を自動化する「選別棟」と、加工された魚類を保管する「冷蔵倉庫棟」で構成。重労働で人手のかかる作業を「自動鮮魚選別ライン」と「自動脱パンライン」で省人化・省力化することで、人が介在するのはフォークリフトで凍結庫へ運搬する時だけとなる。

冷却設備には、アンモニア(NH3)炭酸ガス(CO2)自然冷媒冷凍機をF級用に2基、低温室用に1基、フロン冷凍機(CO使用)を鮮魚置き場のC級用に1基、NH3直膨方式のスクリュー冷凍機を凍結室用に5基導入。これらの省エネ型自然冷媒冷凍機のほか、温度変化が極めて少なく、乾燥・冷凍やけ・色あせをさせない「自然対流冷却方式」を東北地方で初導入するなど、環境への配慮と品質保持に向けた取り組みを盛り込む。

また、地震・高波に備えるため、施設は鉄筋コンクリート造とし、冷蔵庫棟は機械室・電気室を2階部分と屋上に設置。万一の場合には避難場所としても活用される。

同社の吉川俊雄会長は、同施設について「近年問題視されている食品の衛生管理や就労人口減少などを踏まえ、機械化、自動化により省力化された増産対応型凍結生産工場、高度衛生管理対応型生産工場とする。製品の品質向上とともに前浜水産品の買付、生産、凍結、輸出、国内販売を手掛け、地域経済活性化とともに、地域振興に貢献していく」とコメントした。