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日産、商用EVを提供、栃木県の農村配送実験で

2012年9月3日 (月)

荷主日産自動車は3日、栃木県が農村地域で電気自動車活用の実証運行を行うため、多目的商用バン「NV200」をベースとした100%電気商用車「e-NV200」のテストカー1台を、県へ貸与すると発表した。

 

今回の実証運行は、農村地域の直売所で販売する農作物の集荷などに電気自動車を利用し、利便性・経済性・環境性などを検証するもの。

 

今月4日から17日までの間、農家約20軒から道の駅「湯の香しおばら」アグリパル塩原内の農作物直売所への個別配送をミルクラン方式(巡回集荷)に変更し、集荷用車両としてe-NV200テストカーを利用する。

 

今回の実証運行では、過疎化・高齢化に加えて、ガソリンスタンドの撤退も進んでいる(数が減少傾向にある)農村地域で、充電作業が自宅でできる電気自動車の利便性や、排出ガスがゼロという特性を活かした出荷業務の環境への負荷低減効果などを検証する。

 

農村地域では小水力発電、太陽光発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー活用の可能性が高く、栃木県はこれらを農業用施設などに活用する「電力の地産地消」を目指しており、今回の実証運行はその取り組みの一環となる。

 

ビニールハウスの暖房・搾乳など、停電時でも電力供給が欠かせない施設・作業が多く、栃木県は今年度中に電気自動車の蓄電機能を活用した電力供給実証を行う計画。

 

日産自動車によると、100%電気商用車「e-NV200」の将来の市場投入に向け、既に複数の大手フリート企業が日産と共同で実証運行を実施しており、ことしに入ってからは日本でイオンリテール、フェデラルエクスプレスが、欧州ではブリティッシュガスなどが計画を進めている。地方自治体への車両の貸与は初めて。

 

■道の駅「湯の香しおばらアグリパル塩原」

[googlemap lat=”36.955797″ lng=”139.89933″ align=”undefined” width=”440px” height=”240px” zoom=”10″ type=”G_NORMAL_MAP”]道の駅「湯の香 しおばらアグリパル塩原」栃木県那須塩原市関谷442[/googlemap]