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商船三井の子会社が助成金不正受給、全額返納へ

2020年5月25日 (月)

事件・事故商船三井は21日、連結子会社のジャパンエキスプレス(神戸市中央区)が2009年4月から11年3月まで「中小企業緊急雇用安定助成金」を不正に受給していた可能性が高いことが明らかになったと発表した。

ジャパンエキスプレスは、リーマンショック後の経済不況に対応するため、当該期間で合計8600万円あまりの助成金を受給していたが、内部通報を端緒とした調査の結果、本来は受給申請できない額の助成金を受給し、かつ同社経営陣の一部がこの事実を認識していた可能性が高いことが判明したという。

具体的には、「実際の勤怠状況を記録した出勤簿」とは別に、「助成金を申請するための出勤簿」が作成され、後者の出勤簿には実際に休業などを実施していない勤務記録が含まれていた。

この不正請求は、会計法により2016年に時効が成立しているが、商船三井はジャパンエキスプレスに対し、受領した助成金の全額を厚生労働省への寄付という形で返納するよう指導。今後も調査を継続し、再発防止策を策定・実施するという。