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異なる種類の多数ロボット連携、館内配送で実証実験

2020年9月2日 (水)

ロジスティクスQBITロボティクス(キュービットロボティクス、東京都千代田区)は2日、異種ロボットを連携させた館内配送サービスを開発・設計し、同社の株主でもある森トラスト所有の大規模オフィスビルで館内配送の実証実験を行う取り組みが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス技術開発事業」に選ばれたと発表した。

同社が検討している館内配送は、今後進むとみられる自動走行ロボットや協働ロボットの低価格化を見据え、オフィスビルなどで多数の異なるロボットを連携させるシステムを開発することで、「感染リスクの低い外部物流との円滑な連携」を含むサービスを目指すもので、館内配送コストの大幅な削減と感染リスクの低減を狙う。

工場・倉庫などに導入されるロボットは1000万円を超えるものもあるが、レストラン、ホテルなどのサービス業では数百万円以下の自動走行ロボットも登場しており、同社は「今後1-2年以内には100万円以下の低価格な館内用自動走行ロボットが多数登場する」と予想。

この考えに基づき、森トラストが所有する大規模オフィスビルで、A4サイズの封筒状の荷物や小型段ボールなどの比較的小さい荷物から館内配送の実証を行う。具体的には2021年4月から6月まで、複数の宅配事業者が行き交う荷受場から、画像コードで指定されたオフィスや店舗内のピンポイントな場所へ配送する一連の流れで、複数種のロボットを活用する。

現時点では、(1)荷受場で協働ロボットアームが荷物の状況から、現在利用できる自動走行ロボットを呼び出し、適切な自動走行ロボットへ荷物を積み込む(2)積込み後、自動走行ロボットは指定された行先へ移動し、到着後、行先か所の連絡先へ通知(3)配送後は、適切な場所に移動して待機する――という流れを想定。

ロボットのみによる配送、人とロボットの協働作業による配送などのデータを取得し、ロボットの活用による人的リソースの削減、人的接触の低減による感染リスク低減の可能性を検証する。実証実験で得た知見・ノウハウを用い、2021年後半をメドに、異種ロボット連携よる館内配送サービスの事業化を検討。大規模オフィスビルや大規模商業施設をターゲットに販売する。

(出所:QBITロボティクス)

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