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NASAが月面への物資配送事業者募集、積荷100キロ

2020年9月10日 (木)

国際米航空宇宙局(NASA)は9日、民間月着陸サービス(CLPS)のパートナー14社に対し、月に荷物を輸送するための飛行入札に参加するよう要請した、と発表した。NASAが10件の科学調査と技術実証を行うため、2022年に月の両極以外のエリアに飛行するよう求めたもの。

NASAは月に荷物を輸送する技術を確立することで、人間によるミッションの基礎を月面に築くのに役立つとの考えから、「アルテミス計画」の重要な柱としてCLPS計画を通じて民間企業と協力し、科学機器や技術のデモンストレーションを行う構想に取り組む。

物資の重量は200ポンド(100キロ)で、年内に輸送事業者を選定する方針。

国際宇宙ステーションにある設備を「集荷」するほか、地球と月の間の距離を正確に測定するための地球上のレーザーのターゲットとして機能する次世代月面再帰反射器(NGLR)、太陽風と呼ばれる太陽からの荷電粒子の流れと地球磁気圏の相互作用の画像を取得する月環境太陽圏X線イメージャー(LEXI)、月の内部からの熱流を測定するために設計された「LISTER」(リスター)と呼ばれる装置、月面探査用ステレオカメラ――などを配送する。

米国の全地球測位システム(GPS)に基づきGPS信号の到達範囲を拡張し続け、初めて月の距離でGPS信号を識別する取り組みも検討されている。