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モーリシャス座礁事故、パナマ当局「海図誤用」指摘

2020年9月14日 (月)

国際7月25日にモーリシャス沖で大型貨物船「わかしお」が座礁し、1000トンの重油が流出した事故で、同船の船籍があるパナマの海事当局はこのほど、事故当時、航海を指揮する船橋に十分な経験を積んだ乗組員がいたにもかかわらず、海図を誤って使用していた可能性を指摘した。当局がパナマの海難事故専門家による調査結果として発表した。

調査によると、乗組員の証言から、誕生日を迎える乗組員が家族と通信できるよう、船長が通常航路から5マイル(約8キロ)離れたモーリシャスの海岸に近づくよう指示したことがわかっているが、当局は事故当時船長・機関長・一等航海士が航海を指揮する船橋にいて、モーリシャス当局から警告を受けていたにもかかわらず、事故を回避できなかったことを問題視。

専門家の意見として「十分な監視体制と海上訓練があれば、状況を適切に判断し、進路を修正するなどの適切な行動がとれたはずだ」と指摘した。その上で、当局は船員が海図の縮尺や見方を誤っていた可能性に言及。当局は現時点の見解として、監視体制の欠如、航海士の注意散漫、過信などが原因だった可能性があるとした。