アリババ、宅配向け自律搬送ロボットを開発

国際中国アリババ傘下のアリババクラウド・ジャパンサービス（東京都中央区）は17日、ラストマイル配送用の自律型配送ロボット「小蛮驢」（シャオマンリュ）を発表した。アリババグループのグローバル研究機関であるアリババDAMO（ダモ=達摩院）アカデミーが開発した。

この配送ロボットは、一度に50個の荷物を運ぶことができ、1回の充電で最大およそ100キロ走行する。指定されたコミュニティやキャンパスに1日に500個の荷物を届ける能力があり、中国でラストワンマイル配送需要への対応を狙う。

利用者がツァイニャオかタオバオ（淘宝網）のモバイルアプリを使用し、配送日時を指定すると、ロボットが荷物を指定の目的地まで配送し、顧客がアプリ内で受け取り用のパスコードを入力することで荷物を取り出せる仕組み。

中国では1日に2億個の荷物が配送されているが、数年で1日あたり10億個に増加するという見方もあり、このロボットはアリババの物流プラットフォーム「ツァイニャオ」（菜鳥網絡）のサポート役として投入される。

混雑した環境下で自らルートを決めて走行できることや、GPSの電波が弱い場所、電波が届かない場所でも走行できるのが特徴で、自社開発の技術やディープラーニングを活用することで、障害物を識別し、人や自動車の動きを数秒前に予測して安全性を高めることができるという。