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有線でドローンとAGVつなぎ棚卸し自動化、日独企業

2020年9月18日 (金)

サービス・商品ブルーイノベーション(東京都文京区)は18日、ドイツのドックスイノベーションと提携し、ドローンと自動搬送機(AGV)を有線でつなぐドックス社の「インベントエアリーXL」と、複数のドローン、AGV、ロボットなどを遠隔制御する自社開発システム「BEP」を組み合わせ、倉庫内の完全自動棚卸ソリューションを提供すると発表した。18日から受け付け、12月からサービス提供を開始する。

同社はBEPを軸にドローン、AGVを活用し、棚卸の効率化、運搬の効率化、ロボット連携による完全自動化――の3段階で開発に取り組んでおり、現在は第一段階の棚卸の効率化に注力しているが、「ドローンでは飛行時間の制約があり、AGVでは高い棚を見ることができない」ことが課題だったという。

インベントエアリーXLは、ドローンとAGVを有線でつなぐことで、ドローンが5時間稼働できるほか、高所にも自在にリーチする2つのメリットを実現。BEPと連携させることで、ほかの作業工程を含めた統合管理が可能となり、倉庫内の完全自動棚卸ソリューションを提供するに至ったという。

この仕組みを導入することで、企業は毎日、業務終了後に全自動で在庫棚卸を行い、翌朝の出勤時には状況が一目で確認できるようになる。

具体的には、設定時間になるとシステムが自動的に起動し、AGVが在庫確認の必要な通路に移動、ドローンが離陸し、カメラで商品のコードを読み取る。その後、システムが順番に指定した通路に移動し、棚卸を行う。複雑なソフトウェア処理は自動で行われ、業務終了後に自動で在庫確認作業を行い、翌日の出社時に在庫確認の結果を閲覧できる。ERPやWMSシステムへのエクスポート、ほかのソフトウェアへのカスタマイズにも対応する。

ドックス社のベンジャミンフェーダマンCEO兼共同創業者は「これまでの2年半で欧州で、大手物流企業など70社以上の顧客に倉庫内在庫管理ソリューションを提供してきた」と自社の実績を強調した上で、「日本の顧客に、5時間稼働、完全自動在庫管理を実現するインベントエアリーXLをいち早く知ってもらい、ブルーイノベーションとの連携で、できるだけ多くのユーザーに導入してもらいたいと考えている」とコメントした。