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対米輸出14か月ぶりプラス、対中も好調維持

2020年10月19日 (月)

調査・データ財務省が19日に発表した貿易統計(速報)によると、9月は対米輸出が14か月ぶり、対中輸出が3か月連続で前年同月比プラスとなり、8月(前年同月比14.8%減)からマイナス幅が縮小、輸出総額が前年同月比4.9%減の6兆551億円となった。

9月の輸入総額は5兆3801億円で、前年同月実績から1兆1180億円(17.2%)の減少。輸出と輸入を合わせた貿易総額は1兆4319億円(12.1%)減少した。

輸出が14か月ぶりにプラスに転じた対米貿易は、自動車(19.1%増)、重電機器(30.1%増)、医薬品(22.2%増)の輸出が好調で、不調だった原動機(25.1%減)、半導体など製造装置(47.4%減)、建設用・鉱山用機械(26.2%減)の輸出減少分を吸収、輸出額が0.7%増の1兆1953億円となった。輸入額は、医薬品が68.5%増と伸びたが、原動機(41.9%減)、有機化合物(39.7%減)、半導体など電子部品(37.4%減)が大きく減少し、9.9%減の5624億円だった。

対中貿易は、非鉄金属の輸出が2倍増となるなど、輸出が全体的に増加。輸出額は14%増の1兆3417億円だった。輸入は電算機類と繊維用糸・繊維製品が増加したものの、電信機(52.6%減)、衣類(19.3%減)、電算機類部品(38.2%減)などが大きく減少し、輸入額が11.9%減の1兆4286億円だった。

2021年度上半期の累計では、輸出総額が19.2%減の30兆9114億円、輸入総額が18.1%減の32兆262億円で、新型コロナウイルスの影響が顕著に表れたが、直近の9月は輸出が4.9%減、輸入が17.2%減と、輸出入ともに回復傾向にあり、特に輸出が大きく回復した。