ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

経産省、江崎グリコなど4件グリーン物流表彰

2020年12月14日 (月)

環境・CSR経済産業省は11日、複数事業者で環境負荷低減に取り組む「グリーン物流パートナーシップ」の中で、2020年度に顕著な功績のあった江崎グリコほか9社の取り組みを大臣表彰に、ライオンほか3社の取り組みを審議官表彰に、東レほか1社の取り組みと日本ゴルフ用品協会ほか10社の取り組みを特別賞とすることを発表した。

■共同物流センター設立で調達物流を最適化

大臣賞の取り組みでは、原料のサプライヤー8社が都度発注に合わせて江崎グリコの関東5工場に小ロット・多頻度で納品していた体制を改め、新たに開設した共同物流センターに先々の生産計画に合わせて大ロットかつパレット積みで納品する体制を構築。関東5工場には同センターから共同配送することで、年間で二酸化炭素(CO2)排出量を517トン(75%)、トラックの荷受け台数を34%削減することに成功した。

(出所:経産省)

■異業種3社でスワップボディ車による共同輸送実現

審議官表彰の取り組みでは、ライオン、モンデリーズ・ジャパン、J-オイルミルズの3社がそれぞれ手配していた大型トラック輸送を、スワップボディ車両を活用した共同輸送に切り替えることで、実車率96.5%を実現。従来は各社が輸送を手配していたため、3台のトラックが必要だったところ、2台のトラックで運行できる体制を整えた。これにより、年間でCO2排出量を137.3トン(43%)削減し、車両使用台数も34%削減した。

(出所:国交省)

■スマートパレットで伝票レス・手荷役解消

特別賞の東レの取り組みでは、ユーピーアールが開発したアクティブRFIDタグ搭載のスマートパレットを用いて東レ製品のパレット一貫輸送を実現。工場や倉庫に設置したリーダーがRFIDタグの電波を読み取ることで、パレットデポや工場、倉庫、納品先のパレット在庫を正確に把握し、入出庫情報をデジタル管理できるようになった。

伝票レスの輸送・管理となったことで、紙伝票にかかる年間1548時間の事務作業を削減したほか、東レの荷資材回収店網を活用して空パレットを効率的に回収することで、CO2排出量を年間197.2トン(83%)削減し、パレット一貫輸送でドライバーの積み降ろし時間を年間2万3788時間(75%)削減した。

(出所:国交省)

■個口重量・サイズを標準化し共同配送

特別賞の日本ゴルフ用品協会ほか10社の取り組みでは、メーカー各社がそれぞれ手配していた店舗配送を、運送会社1社が加盟企業の店舗配送をまとめて行う体制に改め、梱包個口の重量・サイズを標準化してドライバーの負担を軽減。これにより店舗の商品受け入れが原則午前中となり、作業スタッフの負担が軽減されたほか、CO2排出量も年間1708トン(39%)削減できた。

(出所:国交省)