ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

JTが九州工場閉鎖、国内サプライチェーン再編

2021年2月9日 (火)

拠点・施設日本たばこ産業(JT)は9日、国内たばこ事業について「事業量に応じた体制」へ見直すと発表した。九州を中心に西日本の同社物流拠点網は大きな変化が生じると見られる。

九州工場(福岡県筑紫野市)を2022年3月いっぱいで廃止するとともに、中四国地方原料本部(香川県高松市)と南九州地方原料本部(宮崎県都城市)の機能を22年4月に西日本原料本部(熊本県合志市)へ集約する。グループ会社の日本フィルター工業も田川工場(福岡県田川市)を22年3月末に廃止する。

閉鎖が決まったJT九州工場は敷地面積16万5886平方メートル、年間製造量87億本の大規模生産拠点、日本フィルター工業田川工場は敷地面積3万336平方メートルのたばこフィルター用プラグ生産拠点で、ともに国内たばこ消費量の減少に合わせて生産能力を減らす動き。

1985年の会社設立当初、同社の生産工場は30拠点体制だったが、その後、消費量の減少に合わせて25工場、10工場、4工場と集約が進み、設立36年で当初の10分の1となる3工場体制に縮小する。

JT広報部によると、両工場の跡地利用については売却か自社利用かも含めて「未定」。九州工場や田川工場が閉鎖されることで、九州における同社の物流拠点需要も状況が変化していく見通し。物流子会社のジェイティ物流は全国に5か所の事業所を展開し、九州では福岡市東区の箱崎ふ頭に九州営業所を構えている。