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運安委、昨年の貨物船事故3件の報告書を公表

2021年2月19日 (金)

事件・事故国土交通省の運輸安全委員会はこのほど、昨年に発生した貨物船の事故3件について報告書を公表した。3月の京浜港沖でのコンテナ船「APL GUAM」(APLグアム)、「MARCLIFF」(マークリフ)、「HANSA STEINBURG」(ハンザ・シュタインブルク)の3隻による衝突事故、10月の川崎沖での貨物船「JIA DE」(ジア・デ)の沈没事故、11月の和歌山県沖での貨物船「ORANGE PHOENIX」(オレンジ・フェニックス)乗組員死亡事故に関するもの。

このうち乗組員8人が死亡した貨物船「JIA DE」は、船長と11人が乗り組み、京浜港からベトナムのソンダン港に向けて出航。京浜港K1錨地に錨泊中に台風第19号が接近して船が横転し、沈没した。貨物倉通風筒の開口部蓋が開いていたことから、波の打ち込みにより上甲板に滞留した海水が貨物倉に浸水したことなどが考えられるという。船長とほかの乗組員3人は救助された。

なお、APLグアムなど3隻の事故については死者はおらず、オレンジ・フェニックスの事故については、安全ベルトを着用せずに救命艇の揚収作業を実施していた航海士1人が、甲板上に転落して死亡している。