国際商船三井は24日、北米・中米・カリブ総代表の傘下に「アメリカ国代表」、欧州・アフリカ総代表の傘下に「ロシア国代表」をそれぞれ設置する、と発表した。両国を「重点戦略国」に引き上げる判断に伴うもの。
同社は現在、(1)北米・中米・カリブ(2)南米(3)欧州・アフリカ(4)アジア・中東・大洋州の4地域に担当役員と総代表を、その傘下に19人の国代表を配置しているが、4月1日付けで米国とロシアに国代表を置き、事業の深掘りに備える。
米国ではこれまでも拠点を整備し、裾野産業の広い自動車産業、エネルギー産業を中心に事業を展開。国代表を設けることで、重要さを増す同国の経済情勢を含む分析や情報収集を深めるとともに、中長期的な新規事業の開拓を目指す。
ロシアではロシア・北極海航路事業のパイオニア企業の1社として、北極圏LNGプロジェクト向け輸送事業に参画し、欧州・東アジア間短距離航路として北極海航路の活用を進めているが、今後は体制を強化することで、ロシア・北極海航路を活用した新規事業の積み上げを図る。