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若松梱包、北陸‐中京輸送強化へ高山の運送会社吸収

2021年4月1日 (木)

M&A大和ハウス工業グループで北陸3県を事業基盤とする若松梱包運輸倉庫(石川県白山市)は、完全子会社の若松運送が、岐阜県高山市に本社を置く飛高運送の運送事業を4月1日付で承継し、北陸と中京圏を結ぶ共同配送事業の強化と、長距離トラックドライバーの働き方改革に取り組む。

若松梱包は、1927年創業の北陸を代表する物流会社のひとつ。北陸3県と中京・関西・関東圏に物流拠点を持ち、食料品や冷凍食品、菓子、飲料、酒類、日用雑貨、医薬品など、4温度帯に対応する共同配送事業に強みを持つ。一方の飛高運送は、1978年設立の運送会社で、2012年から大型トラック50台で若松梱包の幹線輸送を担っていた。

▲22年8月完成予定の共同配送物流基地(出所:若松梱包運輸倉庫)

若松梱包は中京・関西エリアの事業拡大に力を入れており、特に中京エリアでは、来年8月に東海北陸自動車道一宮木曽川インターチェンジ近くの4000坪の敷地に4温度帯対応の自社物流施設を完成させ、愛知県北名古屋市と一宮市の賃貸物流拠点を集約。さらに中京圏でもう1つの拠点を構えることも視野に入れている。

今回岐阜県高山市に本社を置く飛高運送をグループに迎え入れたのは、北陸-中京間の共同配送事業の強化が主な目的となるが、同社は取材に対し「トラックドライバーの働き方改革という側面もある」と言及。まだ構想段階としながらも、金沢市と中京圏のちょうど中間にある飛高運送を積み替え拠点として利用し、北陸と中京圏から来るドライバーが日帰りできる体制を整えたいと説明した。

また、「北陸-中京間の輸送だけでも30~40社近くの協力会社に共同輸送事業を支えてもらっている」とした上で、今後中京・関西エリアでの事業拡大を目指す中、飛高運送のように相乗効果が見込まれる協力会社のグループ入りを歓迎する姿勢を示した。

なお、今回の事業承継を受け、若松運送が「飛高運送」に、飛高運送が「ヒダカ」にそれぞれ商号変更する。(編集部)

▲4温度帯共同配送の概要(出所:若松梱包運輸倉庫)