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帝国データバンク調べ

運輸・通信の倒産、20年度は4%減の262件

2021年4月9日 (金)

調査・データ帝国データバンクによると、2020年度(20年4月-21年3月)の運輸・通信業の倒産件数は前年同月比4%減(11件減)の262件だった。内訳は運輸業が255件、郵便・電気通信業が7件。一方、負債総額は3.08倍の930億5200万円と大きく増加した。集計対象は負債額1000万円以上の法的整理。

全倒産のうち、運輸・通信業の占める割合は0.4ポイント増の3.6%だった。負債額上位企業として、5月に70億円の負債を抱えて特別清算した、外航貨物海運業者の大東海運産業(鹿児島県鹿児島市)が14位に入った。

なお、20年度の全国の倒産件数は13.8%減の7314件で、00年度以降では2番目の低水準。帝国データバンクによれば、コロナ禍が継続しているものの、金融機関による中小企業への資金繰り支援策などの効果が持続していることが考えられるという。業種別では全7業種で前年度を下回った。

■3月単月の倒産件数は4割増

3月単月の運輸・通信業の倒産件数は前年同月比40%増(8件増)の28件だった。内訳は運輸業が26件、郵便・電気通信業が2件で、同社によれば旅行代理店や観光バスなど、観光分野での倒産が目立ったという。一方、負債総額は39.8%減の16億6200万円と大きく減少した。

全倒産のうち、運輸・通信業の占める割合は1.6ポイント増の4.3%だった。負債額上位20社以内に入った運輸業者はなかった。

全国の倒産件数は12.9%減の648件で、8か月連続で前年同月を下回った。8か月以上の連続減少は、19か月連続の減少が続いた2015年2月以来という。全7業種中4業種が前年同月比で2桁以上減少した。