トヨタ九州、量子コンピューターで物流計画最適化へ

M&A量子コンピューター関連ビジネスを手掛けるグルーヴノーツ（福岡市中央区）は26日、トヨタ自動車九州（福岡県宮若市）と補給部品物流の業務改善プロジェクトを開始したと発表した。高級車ブランド「レクサス」の5車種を製造する宮田工場（同市）で、超高速の量子コンピューターを活用し、リードタイムや生産性などの「飛躍的」な改善に取り組むとしている。

積み合わせや運行ルート、トラックの荷台寸法、配送タイミングや納期など、さまざまな制約を受けて日々変更される車両用部品の物流計画を、グルーヴノーツのAI（人工知能）と量子コンピューターを活用したクラウドプラットフォーム「マゼランブロックス」を用いて最適化する。具体的には、トラックの積載計画の最適化などに取り組む。

グルーヴノーツによれば、量子コンピューティング技術は、積載率が最も高くなる積み付け方を導き出すことに長けているのが特徴。収容器具の充てん率向上や荷量の平準化などの高度な要件も加味しながら、現状の積載率を上回る積載計画の瞬時の自動策定を目指す。出荷体制の整備や走行台数削減による輸送の効率化、二酸化炭素排出量の削減にも期待する。

なお、グルーヴノーツはマゼランブロックスにより、量子コンピューターを活用したサービスを世界で初めて商用化。業務シフトやルートの作成、作業手順の最適化など、さまざまな業務課題への実用的ソリューションを開発して成果を上げているという。

ミャンマーの廃棄物運搬に量子コンピューター活用

グルーヴノーツ、量子コンピュータで物流最適化