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旭化成とJR東が貨客混載で連携、輸送容器に秘策

2021年8月3日 (火)

「Fresh Logi 密閉ボックス」(出所:旭化成)

ロジスティクス旭化成は3日、東日本旅客鉄道(JR東日本)水戸支社と共同で、生鮮品の顧客混載輸送システムを開発したと発表した。旭化成のクラウド型生鮮品物流ソリューション「Fresh Logi(フレッシュロジ)システム」を活用。旅客列車やバスの有効活用策である「貨客混載」ビジネスについて、メーカーにも参画の動きが広がってきた。

旭化成は、独自開発の高機能断熱材を活用した密閉容器を開発。鮮度を保って輸送できるように、内部の温度や湿度などの変化を可視化できる仕様とした。

センサーにより密閉ボックス内外の温湿度、内部のCO2濃度、位置情報や衝撃の検知などが可能(出所:旭化成)

両社による貨客混載は、茨城県内で収穫された野菜などの生鮮品を、旭化成の密閉容器に納めた状態で、旅客列車で輸送。8月5日には、県内で収穫したトウモロコシをJR常磐線などの列車で輸送し、品川駅構内の「NewDays品川中央」で販売する予定だ。

今回の貨客混載は、メーカーと旅客鉄道会社が連携して、輸送に使う容器に独自開発の技術を導入した意味で、新しいスタイルのビジネスモデルを示したと言える。貨客混載事業の新しい連携事例として、注目を集めそうだ。