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メンタルヘルス計測による事故予測システムを開発

2021年8月16日 (月)

サービス・商品つばさトラック事業協同組合(東京都立川市)は、スポット社労士くん社会保険労務士法人(東京都千代田区)が提供するメンタルヘルス計測アプリ「スポットメンタルサインチェック」を活用し、事故や危険運転兆候を予測するシステム「つばさメンタル」の実証実験を開始すると発表した。従業員ドライバーの心の状態のデータとデジタコ上の運転記録データを関連付け流ことで、メンタルヘルスを意識した事故防止策を講じる。業界でも珍しい取り組みとして注目を集めそうだ。

スポット社労士くん社会保険労務士法人が提供する「スポットメンタルサインチェック」は、出勤時と退勤時に従業員のメンタル状態を評価する機能を持つ。医療用音声病態分析企業が開発した、音声で心の状態を測定できるシステムを導入している。心の状態を可視化する音声解析エンジンの働きで、声の周波数の変動パターンなどから「元気圧」と「心の活量値」を測定する。「元気圧」は計測時の短期的な心の状態を示し、「心の活量値」は過去2週間の長期的な心の状態を示す。心の活量値が下がっていく状態は、メンタルヘルスの側面から注意する必要があり、計測データをモニタリングすることで個人に対するヘルスケアに役立てることができる。

同組合は、「スポットメンタルサインチェック」を「つばさメンタル」の一部として組み込み、メンタルのモニタリング結果とデジタルタコグラフにおける運転記録点数やこれまでの事故データをもとに、メンタルヘルス不調と危険運転や事故発生率の関連性を導き出すシステムを開発。事前に危険運転や事故予防アラートが出る仕組みの構築を目指す。運送業界における従業員ドライバーのメンタルヘルスケア向上に寄与し、事故や危険運転を未然に防ぐための安全指導や労務管理改善につなげていく。