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アキタ、冷凍機不調のトラックで1年間以上も配送

2021年10月5日 (火)

ロジスティクストラック運送業のアキタ(名古屋市中村区)は4日、東海地方を地盤にスーパーマーケットを展開するバロー(岐阜県多治見市)の店舗に納品していた冷凍冷蔵トラック3台について、冷凍機が不調のまま長期間にわたり使用されていたと発表した。バローは、利用者から商品の品質に関する相談や連絡はないとしている。

アキタによると、冷凍機の不調により冷却不足の状態で使用された可能性のあることが9月28日に判明。全営業所の冷凍冷蔵車両240台を点検したところ、3台の冷凍機の不調が判明したという。

3台のうち2台は、最長で2020年9月頃から1年1か月、残り1台もことし4月から6か月間、冷凍機が不調のまま使用していた。通常は庫内温度は0度から5度までを基準として運行しているが、冷凍機が不調だった車両は、庫内温度が最高で20度近くまで上昇していた可能性があるとしている。

商品が納品された可能性があるのは、バローの愛知、岐阜、長野の3県の計23店舗。バローはことし6月から、店舗納品時に品質異常の可能性がある場合は、店舗責任者が放射温度計で温度を測定・確認する運用を始めている。

アキタは、社長を本部長とし常勤役員、担当マネージャー、課長で構成し、ナゴヤ法律経営事務所をアドバイザーとする「冷凍冷蔵輸送品質改革室」を9月30日付で設置。全営業所を対象とした温度管理状況に関する詳細な調査を実施して原因究明に努めるとともに、今後は再発防止に向けて温度管理ルールの見直しや品質管理に必要な設備・資材、人員の拡充、ルールの運用徹底に、全社を挙げて取り組むとしている。