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鴻池運輸、取扱量が回復基調で通期上方修正

2021年11月12日 (金)

(出所:鴻池運輸)

財務・人事鴻池運輸は12日、2022年3月期の通期連結業績予想を上方修正すると発表した。ことし5月12日公表の前回予想数値について、売上高を2800億円から2880億円に、営業利益を65億円から84億円に、経常利益を68億円から90億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を46億円から49億円にそれぞれ引き上げた。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済停滞からの回復基調が国内外の各拠点で見られることから、要員の配置転換の効率化に取り組んだ結果、前回発表予想を上回ると判断した。

こうした業績動向を受けて、2022年3月期の配当予想も修正。ことし5月12日公表の予想について、期末配当を1株あたり11円から13円に増額した。第2四半期末の配当は11円で据え置いた。年間では22円から24円に増配となる。

12日発表した2022年3月期第2四半期累計連結決算は、売上高が前年同期比0.3%減の1453億9800万円、営業利益が同3.4倍の53億2500万円、経常利益が同40.8%増の61億1500万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同56.1%増の43億9000万円で減収増益だった。

複合ソリューション事業は、売上高が前年同期比3.7%減の902億3300万円、セグメント利益が同2.4倍の54億1500万円減収増益だった。新型コロナウイルス感染拡大による影響が軽減したことに加えて、新設した流通センターが寄与し取扱量が回復。鉄鋼関連は自動車向けを中心とする得意先での生産量の回復がプラス材料となった。業務効率化や空港関連要員のグループ内配置転換を積極的に推進し利益確保につなげた。

国内物流事業は、売上高が同0.9%増の253億3700万円、セグメント利益が同24.2%増の14億6900万円で増収増益だった。コロナ禍で減少していた取扱量が回復した。国際物流事業は、売上高が同10.4%増の298億2800万円、セグメント利益が同44.0%増の13億8800万円で増収増益だった。航空・海上貨物運賃の高止まりや中国・東南アジアでの物流取扱量の緩やかな回復が寄与した。