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欧州3社ガラス瓶軽量技術開発へ、物流に恩恵も

2021年11月22日 (月)

(イメージ)

国際ダッソー・システムズ(フランス)は22日、アルダーグループ(ルクセンブルク)、EXXERGY(ドイツ)の2社と協業し、ガラス瓶の強度向上と大幅な軽量化を両立させる新しいコーティング技術を開発すると発表した。瓶の強度向上と軽量化は、物流業務における商品輸送の観点からもメリットの大きい取り組みであることから、業界における注目も高まりそうだ。

3社は、共同開発に向けた取り組みの第1弾として、英ディアジオのスコッチウイスキーで知られる「ジョニーウォーカー」のボトルを使った業界初のバーチャル試験を2022年1月に実施する。ガラス瓶の強度・軽量化をバーチャルツインを使って検証することで、時間とコストを大幅に削減できるとともに、原材料や消費エネルギーの節減にも寄与する。

今回の試験は、ガラスボトル表面の微小なひび割れを軽減する新しい外部コーティング材の研究開発の一環として実施する。コーティング材の使用は、ガラス瓶の大幅な軽量化と強度の両立につながる取り組みだ。今回研究中の軽量ガラス瓶は、100%のリサイクル達成を目指す。今回のバーチャル試験が成功した場合には、22年夏に現物を使ったテストを実施する。

アルダーグループは、持続可能なパッケージ・ソリューションを開発する大手グローバル・サプライヤーだ。今回の協業で、国際コンサルティングビジネスを展開するEXXERGYとともに、ディアジオ向けのコーティング技術の研究開発を行う。ダッソー・システムズは今回の協業において、コーティング材のナノスケール・バーチャルツインの構築やガラス表面に生じる相互作用のシミュレーション、有効性のテストなどに、ダッソーのアプリケーションを使った委託研究サービスを提供する。