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ブリヂストン、中国でトラックタイヤ生産拠点を集約

2021年12月7日 (火)

国際ブリヂストンは、年内いっぱいで中国でトラック・バス用ラジアルタイヤの生産拠点2か所を1か所に集約する。同社の中国国内向け生産能力は瀋陽(遼寧省)、恵州(広東省)2拠点合わせて日産7200本だったが、12月末に恵州の生産工場を閉鎖し、2022年からは生産能力4400本の瀋陽工場1か所で中国国内向け需要をカバーする。

同社が中国で生産能力を調整するのは、東風商用車、シノトラック、中国重汽など現地トラックメーカーの著しい台頭と現地タイヤメーカーとの激しい価格競争が背景にある。どちらかといえばブリヂストン製品はハイエンド需要向け製品として認識されているため、需要に合わせた拠点構成とすることで、中期経営計画で掲げる「稼ぐ力の再構築」に沿う形で拠点コストを減らし、競争力の維持を図ることにした。

(出所:ブリヂストン)

拠点集約の理由について、同社は「中国でのトラック・バス用ラジアルタイヤの生産拠点、中国国内の供給体制最適化、競争優位の観点、地域社会への影響などあらゆる要素を検討した結果」であると説明。取引先に対しては、瀋陽工場への生産移管によって従来通りの品質とサービス体制の確保を周知する。

同社では最近、南アフリカ・ポートエリザベス工場の閉鎖に向けた協議を開始したほか、磐田工場の生産品目再編、国内自動車用シートパッド製造拠点集約、タイのテニスボール事業会社の全株式売却など、海外事業の再構築を進めている。