村田製作所とミシュランがタイヤ内蔵RFID共同開発

（出所：ミシュラン）

荷主村田製作所は12日、タイヤ内でも安定した通信が可能な高耐久RFIDモジュールをミシュランと共同開発したと発表した。今後はミシュラン製品に同モジュールの内蔵を開始し、2024年から乗用車タイヤ向けにも採用する。

タイヤ市場では製品の安全性保証、製造時の物流効率化、個々のタイヤのライフサイクルを管理することが課題となっており、RFIDタグの導入検討が進んでいる。

これまでミシュランは製品管理を幅広い市場向けに展開していく目的で、RFIDタグの低コスト化や通信の信頼性向上を目指してきたが、高周波技術や小型化技術、自動車市場での技術的知見を持つ村田製作所と「タイヤ内蔵時でも安定した通信性能を発揮し、タイヤのライフサイクルに匹敵する耐久性を低コストで実現」するモジュールを共同開発。

タイヤメーカーの工場・倉庫内だけでなく、物流・アフターマーケットでのメンテナンスや品質トレーサビリティ向けの需要が見込めるようになった。

ミシュランはまず商用車タイヤ向けに製品の内蔵を進め、24年頃をメドに乗用車向けへ拡大する。また、開発した製品を活用したRFIDシステムを業界標準とするためのプロモーション活動にも取り組む。

村田製作所は、自社のRFIDミドルウェアでもISO（国際標準機構）で規定されるタイヤ内蔵用RFIDタグへのデータ書き込みや読取試験にも対応、業界のタイヤ管理効率化に展開を図る。