ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

世界の低温物流市場、年15%成長し27年に64兆円に

2022年1月5日 (水)

(イメージ)

調査・データ米調査会社REPORT OCEAN(レポート・オーシャン)は4日、世界のコールドチェーン市場について、2021年から27年までに年率14.8%以上のペースで拡大し、27年には5531億3000万米ドル(64兆1600億円)に達するとの予測を明らかにした。

経済成長による消費スタイルの多様化や、新型コロナウイルス感染拡大に伴う宅配ニーズの拡大により、コールドチェーンの需要は急速に高まっている。さらに、医薬品や製剤、精密機器など敏感な温度管理が必要な貨物の輸送機会も増えている。

こうした背景から、冷蔵倉庫の増加や医薬品分野の成長、さらに各国政府の有利な施策もコールドチェーン市場の成長を促進すると分析。EC(電子商取引)ベースの食品・配送市場に関連した生鮮品の需要の高まりが、今後市場を積極的に牽引していくと予想する。一方で、コールドチェーンの運用コストの高さが市場成長を阻む可能性もあり、より効率的な輸送網の構築が求められそうだ。

地域別では、欧州が生鮮品の国内消費の継続に起因するコールドチェーンに対する需要の増加により、上記の地域の中で市場シェアの面で存在感を示す。アジア太平洋地域は、倉庫管理システムの普及と物流インフラ整備のための政府投資の増加により、世界でトップクラスの成長率を示すとみている。