ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

子ども食堂にタクシーで食材配送、大阪でDX実証

2022年2月4日 (金)

フードワイヤレスゲートは3日から、タクシーを活用して子ども食堂の取り組みを支援するDX(デジタルトランスフォーメーション)化に関する実証実験を、大阪府枚方市など官民共同で始めた。食材を寄付したい人と子ども食堂をマッチングさせることで、円滑に寄付品を届ける最適な仕組みを構築し、将来的に全国展開できるモデルづくりを目指す。

同社とともに取り組みに参画しているのは、大阪府枚方市、社会課題の解決支援に取り組むソーシャル・エックス(東京都渋谷区)、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(東京都新宿区)、第一交通(大阪府枚方市)、慶應義塾大学SFC研究所(神奈川県藤沢市)。同市内の子ども食堂4団体と、生活協同組合など食材寄付者を対象に実施する。

枚方市では19団体が21か所で子ども食堂を運営しており、今後も市内45すべての小学校区での実施を目指している。一方で、現状は食材寄付者の個人や法人と子ども食堂をマッチングさせる際、市職員が介在して電話やメールなどで連絡調整している。さらに、寄付者と子ども食堂がマッチングした場合でも食材配送手段がないため、寄付食材が受け渡しできないといった支障が出ているという。

今回の実証実験では、食材寄付者の一覧が閲覧できる専用ウェブサイトを開設。サイトを見た子ども食堂の関係者が、寄付者に直接連絡することで食材授受の意思を双方で確認する。また、子ども食堂側がタクシーを手配すると、タクシーが寄付食材を寄付者から受け取り、子ども食堂まで届ける仕組みを試し、マッチングの仕組みや配送業務の受け渡しの効率化を検証する。配送料は寄付金を活用する。

実証期間は3月末までだが、ワイヤレスゲートは4月以降も枚方市と実証実験を続け、子ども食堂支援事業に貢献していくとしている。