ロジスティクスゼロは20日、車両輸送の舞台裏シリーズの4回目として、日本最大の中古車オークション会場「USS東京」(千葉県野田市)で構築した「高効率輸送オペレーション体制」を発表した。同社によると、中古車市場では新車納期の長期化などが影響し、全国オークション会場で活発な取引が進む。「USS東京」では1開催あたり2万台が出品され、1万2000台以上が落札されている。ゼロは毎週1000-1500台の輸送を担う。

USS東京から搬出された車両が、野田ヤードに搬入。キャリアカーに効率よく積めるよう考慮された順番で並べられている(出所:ゼロ)
同社は会場近隣の積み替え拠点「野田ヤード」(千葉県野田市)を活用する「ヤード方式」によりオペレーションを展開する。自走員がUSS東京から野田ヤードまで、1日あたり400台を搬出する。ヤード到着後、スタッフが方面や発送先ごとに車両を仕分けて整列し、大型キャリアカーに積み込みやすく手配する。キャリアカードライバーが順次積み込みをして、全国に出発する。木曜深夜から日曜夕方まで連続して業務を進めるこの工程は、ドライバーの負担軽減や積み込みミス防止に寄与。荷役作業時間を1.5時間以内に短縮した。従来最大600台だった週あたりの車両処理能力を1200台以上、ピーク時には最大1500台に拡大した。
同社は運営パートナーであるSTRONS(千葉県野田市)をはじめとする協力会社と連携し、受注センターや配車係などとともに100人規模のチームを編成する。これにより、週1000-1500台規模の車両輸送を安定的に実施している。USS東京会場での効率的な物流対応が可能となり、短期間で大量の車両搬出を達成した。
ゼロは今後、デジタルソリューションをさらに活用し効率化推進を目指す。オークション会場内の構内物流を担うグループ会社ソウイング(栃木県小山市)や主催者とも連携を深め、運営改善を進める。公式SNS「note」では現場スタッフの取り組みや車両搬入・搬出の様子も紹介している。今回の高効率輸送オペレーション体制構築により、中古車オークション業界の物流対応力向上に貢献する。
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