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enstem、NXグループCVCなどから資金調達

2025年6月20日 (金)

財務・人事enstem(エンステム、東京都中央区)は20日、ドライバーや作業員の安全と健康を見守るプロダクト群の開発強化のため、NXグローバルイノベーション投資事業有限責任組合と楽天キャピタルから総額1億1000万円の追加出資を受けたと発表した。これにより、2月に公表したマーキュリア・サプライチェーン投資事業有限責任組合主導の第三者割当増資1億4000万円と合わせ、資金調達ラウンドの総額が2億5000万円となった。

(出所:enstem)

同社は「Nobi for Driver」「MAMORINU」の2つのプロダクトを展開し、生体データを活用してドライバーや現場作業員の健康・安全管理と業務効率向上を支援している。導入実績は300社以上に上る。今回の資金調達を通じて、AI(人工知能)・データ活用型の新機能開発体制の強化、営業・カスタマーサクセス・エンジニアリング・バックオフィス部門を拡充する。マーケティング活動の促進、展示会出展、業界連携、そして海外展開基盤の構築を進める方針だ。

NXグローバルイノベーション投資事業有限責任組合は「安全はすべてに優先する」という理念のもと、物流業界の共通課題である交通事故や労災の防止に向けてenstemと協働する。NXグループ内での同社製品の活用により、健康が原因の事故や労災リスクの低減を目指す。物流業界の従事者が長期的に安心して働ける環境づくりに注力し、海外市場での展開も視野に入れる。生体データとAIを用いて物流現場の安全性を定量的に可視化する。事故防止や過重労働の回避など、現場オペレーションの質的向上を図る。

楽天キャピタルは産業現場における労働災害の削減と健康経営の促進を重視している。同社の生体データ解析と現場作業の可視化技術に着目し、楽天の通信技術とネットワークの知見を生かして、現場従事者が安心して生き生きと働ける社会の実現を目指す。

同社の山本寛大社長は「NXグローバルイノベーションファンド、楽天キャピタルという強力な新パートナーとの協業により、累計2億5000万円の資金調達を完了した。両社との連携を通じてプロダクトと事業基盤の両面で成長を図り、物流や作業現場の課題解決に取り組んでいく。本質的なイノベーションにより社会的価値の創出を推進する」とコメントした。

現在、同社の主力サービスであるNobi for Driverはドライバー向けの健康・安全管理を、MAMORINUは現場作業員向けの安全管理・業務改善を提供している。生体データの多角的な活用により、現場の事故や健康障害リスクをAIで事前に検知。導入企業では健康起因のヒヤリハットが減少し、現場担当者の意識改革も進む物流デジタル変革の基盤技術となっている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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