調査・データNTTコミュニケーションズ(NTTコム)と三井不動産は21日、名古屋市の久屋大通公園でことし5月下旬から、ロボット技術の二つの実証実験を行うと発表した。このうちフードデリバリーロボットの実験では、スマートフォンによる食事の注文や、自走ロボットがエレベーターを使って注文主に食事を届ける技術を試す。様々な場面で無人配達が模索されている物流関係者にとっても注目の実験になりそうだ。
今回の実証実験は、名古屋市を交えた3者で5月30日から6か月間実施する。園内の特設エリアで来園者がスマホを使って離れた場所にある飲食店に食事を注文すると、NTTコムの移動体通信技術で制御されたロボットが届けに来る。途中にあるエレベーターも無人で乗り降りする。
もう一つの実験は、警備ロボットによる園内の無人パトロール。すでに空港などで実用化されているが、この実験ではまだ珍しい屋外のパトロールを試す。
NTTコムは実験を通じて、無人配達などへのロボット活用の道筋を探る。今回使うロボットは1台ずつだが、将来は複数台や複数種のロボットを同一システムで制御したい考えで、それに向けて技術を積み重ねていく方針だ。
三井不動産は実験場となるエリアの指定管理を名古屋市から受託しており、公園の利便性や魅力を高める目的で参加する。