ニチレイ、低温物流は国内外の需要増で増収増益に

財務・人事ニチレイが10日発表した2022年3月期連結決算は、低温物流事業の売上高が前期比5.8％増の2245億4700万円、営業利益が11.8％増の146億2600万円で増収増益だった。

国内部門は、売上高が前期比1.3％増の1743億6200万円、営業利益が11.3％増の134億4300万円で増収増益だった。TC（通過型センター）事業の取り扱いが堅調に推移。大都市圏を中心に冷凍食品などの保管需要を着実に取り込んだ。

海外部門は、売上高が25.7％増の459億2000万円、営業利益が47.4％増の20億7700万円で増収増益だった。欧州で英国のEU離脱に伴う移行期間の終了により通関貨物の取り扱いが増加したことに加えて、小売店向け配送業務などの運送需要を着実に取り込んだ。英国やポーランドにおける今後の事業拡大に向けて、企業買収による事業基盤の整備を進めた。

2023年3月期の低温物流事業における連結業績は、売上高2340億円、営業利益153億円の増収増益を予想。欧州主要エリアの拠点増強や広域運送ネットワーク強化により海外がけん引し増収を想定。営業利益はエネルギー価格高騰や人件費上昇によるコストアップの影響を受けるものの、増収効果や業務改善などで増益を予想している。