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UAEのエミレーツ航空、通期業績が大幅回復

2022年5月16日 (月)

財務・人事アラブ首長国連邦(UAE)の航空大手エミレーツ・グループ(ドバイ)は13日、2021〜22年度の業績が大幅に改善したと発表した。22年3月末を期末とする通期業績は、売上収益が前期比86%増の181億米ドル(2兆3100億円)、利益は10億米ドル(1280億円)の赤字となり、前期の60億米ドル(7600億円)の赤字から赤字幅が縮小した。新型コロナウイルス感染症に対する各国の旅行規制が緩和され、特に年度後半に入って航空・旅行需要が回復した。

(出所:エミレーツ)

中核子会社のエミレーツ航空は、売上収益が91%増の161億米ドル(2兆600億円)、利益が11億米ドル(1400億円)の赤字となった(前期は55億米ドル=7000億円の赤字)。輸送旅客数は3倍増の1960万人、貨物量は14%増の210万トンだった。

航空サービス子会社dnataは、売上収益が54%増の23億米ドル(2900億円)、利益が3000万米ドル(38億4000万円、前期は4億9600万米ドル=634億8800万円の赤字)となり、黒字化した。機内販売会社の買収や貨物などの施設新設により事業基盤が拡大した。

21年はUAEの建国50周年に当たり、ドバイ万博の開催で入国者が増えたことも、業績回復を下支えした。また、ドバイ政府から9億5400万米ドル(1221億1200万円)の資本注入を受けるなどして経営基盤を強化。保有航空機を3機増やして262機とするなど、新規投資にも22億米ドル(2816円)を投じた。エミレーツ・グループは、今期の黒字化を予想している。