財務・人事日本貨物鉄道(JR貨物)は、真貝康一社長(66)が代表権のある会長に就き、後任に犬飼新・取締役常務執行役員(62)を充てるトップ人事を内定した。政府は5月20日の閣議で了解。6月24日に開催予定の株主総会で正式決定する。
真貝氏は日本興業銀行出身。2009年にJR貨物執行役員に就任。取締役を経て、2018年6月に社長に就任した。高速道路の延伸が進みトラック輸送が台頭する一方で、モーダルシフトに注目が集まり始めるなど、鉄道貨物輸送のあり方が問われるなかでの経営の舵取り役を担った。
真貝氏は、JR貨物の事業を鉄道貨物輸送サービスを基軸とした「総合物流企業グループ」と再定義することで、鉄道貨物輸送の活路を見出した。その象徴がマルチテナント型物流施設「東京レールゲート」(東京都品川区)の整備だった。一方で、多様な輸送モードの特性を生かして相互に組み合わせることで、最適な物流手段の構築を図る取り組みを推進した。
犬飼氏は間組(現・安藤ハザマ)出身。03年にJR貨物に入社し、執行役員などを経て18年から現職。