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自動運転EVけん引車の新型受注開始、ZMP

2022年7月21日 (木)

(出所:ZMP)

サービス・商品物流ロボットメーカーのZMP(東京都文京区)は20日、主に空港で使われるけん引車「CarriRo Tractor 25T」(キャリロ・トラクター25T)の新型を開発し、先行受注を始めたと発表した。電気自動車(EV)であり自動運転もできる。空港だけでなく、物流施設での活用も提案している。

発表によると、新型車は25トンの重量物を運搬でき、遠隔操作による無人運転が可能だ。電源はリチウムイオン電池で、1時間以内の急速充電もできる。ベース車体は中国の空港内特殊車両専業メーカー、WEIHAI GUANGTAI AIRPORT EQUIPMENT(ウェイハイ・ガンタイ・エアポート・イクイップメント)製で、ZMPがロボット開発で培った自動制御技術を加味した。各種センサー類と先端のソフトウエアが実用レベルの無人自動運転を実現したという。同社の遠隔監視システム「ROBO-HI」(ロボ・ハイ)も搭載、業務管理システムとの連携もできる。その他の基本性能としては、自己位置推定、障害物認識、車両制御、マニュアルモード・自動制御モード切り替えなどを備える。

ZMPは物流業界でも課題となっている労働者不足の解決策として、貨物運搬の自動化ツールである自動運転けん引車の活用を呼びかけている。物流施設や工場敷地内での建屋間の荷物の輸送、港湾でのコンテナ輸送といった場面での活用を提案している。受注生産のため、細かい仕様は注文者の要望を受けて決める予定という。

同社はこれまでも自動運転EVけん引車のキャリロ・トラクターを製造していたが、今回、車両メーカーのガンタイと協業することで、よりスムーズな車両制御を実現した。ガンタイは中国威海市を拠点に、世界60か国でけん引車をはじめとする空港向け車両を販売している。

■新型CarriRo Tractor 25Tの主な仕様
全長×全幅×全高:3175×1596×2185ミリ
車両重量:4トン
最高速度:非けん引時=時速25キロ、けん引時=時速15キロ
ハンドル:有
けん引能力:25トン
自動運転方式:自律型(インフラに手を加えない)